富山の売薬版画
富山の売薬版画は、江戸時代後期頃から薬売りが得意先へのおまけとして配った浮世絵風版画(多色ずり)で、他にはない特色を持っています。そしてそれは、日本のおまけ商法の元祖ともいわれているようです。
また、それらの版画は、富山の版元で富山で刷られています。このことは、地方版画としては、長崎などと並ぶものとして注目されています。
その後、富山売薬は明治以降、産業として成長し、それとともに地元富山において多くの絵師や版元が活躍したしました。代表的な絵師としては、尾竹国一やその弟で竹坂と国境があげられます。