α−リポ酸
α−リポ酸とは?
α−リボ酸は「チオクト酸」とも呼ばれる補酵素の一種で、人間の身体の約60兆個の細胞の全てに存在し、、細胞でのエネルギー産生に欠かせない物質です。 1951 年に生化学者のレスター・リード博士が10トンの牛の肝臓から わずか30mgの分 離に成功し、以来、多くの研究者によってその作用が解明されてきています。 ドイツなど欧州では30年以上にわたり糖尿病の合併症の治療薬として使用されており、日本でもこれまでは医薬品としてのみ利用されてきましたが、平成16年6月に厚生労働省が食 品への使用も認めたことで、 健康補助食品やサプリメントと しても提供できるようになりました。アメリカではすでに、αーリボ酸は非常に人気のあるサプリメントとして定着しており、多くの人が利用しています。 その人気の 秘密は非常に優れた「アンチエイジング(老化防止)作用」と「ダイエット作用」にあります。
強力な抗酸化力でアンチアンチエイジング「老化防止」
「アンチエイジング」、つまり老化防止の作用については、α−リボ酸の非常に優れた「抗酸化作用」が大きく働きます。老化、すなわち肌のシワやシミ、視力や聴力など様々な機能の衰えには、活 性酸素″という有害物質が大きな影響を及ぼしているといわれます。我々は栄養素を体内に取り入れ、細胞内でそれを酸素を利用して燃焼させることで、エネルギーを生み出しています。しかし、酸素の一部は体内で細胞や阻織を酸化″、すなわちサビ付かせて攻撃する活性酸素に変化してしまいます。そして、こうした活性酸素を消去し、酸化を防いでくれる物質を「抗酸化物質」、またその作用を「抗酸化作用」というのです。抗酸化物質として良く知られる物質には、ビタミンCやE、コンエンザイムQ10、グルタチオン等がありますが、α−リボ酸の抗酸化作用はビタミンEの数百倍とも言われ、他の抗酸化物質と比較してもずば抜けて強力なのです。また、体内ですでに一旦抗酸化力を失ってしまったビタミンCやE、 CoQ10 を再生させる作用まであります。
水と脂の双方に溶ける性質でカラダの隅々で抗酸化作用を発揮
ビタミンCやグルタチオンが水に溶ける水溶性物質″であるのに対し、ビタミンEや CoQ10 等が脂に溶ける脂溶性物質″です。α−リボ酸は水と脂の双方に溶ける性質を持つ物質であることも、他の抗酸化物質とは違う大きな特長です。我々人間の身体には水分を多く含む部分と脂質を多く含む部分があります。例えば、細胞の内と外は主に水分から、一方、細胞の内と外の境目となる細胞膜は主に脂質からできています。したがって、水溶性のビタミンCやグルタチオンは細胞の内外で、脂溶性のビタミンEや CoQ10 等は細胞膜でというように、各々作用を発揮する部分が限定されますが、水と脂の双方に溶けるα−リボ酸は、身体のあらゆる部分で優れた抗酸化作用を発揮し、老化防止に働くのです。こうしたことから、抗酸化物質研究の第一人者、マメリカのレスター・バッカー博士はα−リボ酸を万能の抗酸化物質』と絶賛しているほどです。
糖を変換してエネルギーに!
α−リボ酸の人気のもう一つの秘密は、ダイエットにも期待できる作用を持つことにあります。先に説明した通り、我々の身体は様々な栄養素を取り込み、それを細胞内で燃焼させエネルギーを生み出すことで、内臓をはじめとする様々な器官を働かせることができます 。 そしてα−リボ酸は、この細胞内でのエネルギー産生、特に糖分によるエネルギーの産生が効率的に行われるように働き、余分な栄養素が脂肪として身体に蓄積していくのを防ぐ作用があるのです。エネルギーの源となる物質は「ATP(アデノシン三リン酸)」と呼ばれる物質ですが、糖分が体内で最終的にATPに変換される一連の流れは次のようなものです。
細胞内のTCA回路がスムーズに
我々がご飯やパンなどの炭水化物、また甘いお菓子など糖分を食べると、これらは消化の過程で「ブドウ糖」に分解されて吸収され、さらに「ピルビン酸」という物質に変えられます。次いでピルビン酸は、細胞内のミトコンドリアという狙織内で「アセチルCoA」という物質に変えられますが、ここでまず、α−リボ酸はピルビン酸がアセチルCoAに変化する反応を助ける働きを担っています。こののち、アセチルCoAはミトコンドリア内でTCA回路と呼ばれるプロセス等を経て、最終的にエネルギーの源となる物質ATPに変換されますが、ここでもα−リボ酸はTCA回路がスムーズに機能するように働くのです。したがって、体内にα−リボ酸が充分にあれば、食物として摂取した糖分は次々に効率良く必要なエネルギーに変換されて元気を生み出すことになります。またTCA回路は、糖だけで足りなければ、体脂肪から変化してきたアセチルCoAも利用してATPを作り出しますので、ダイエット効果にも期待できるのです。
α−リポ酸で脂肪をつきにくくする?
しかし、逆に体内にα−リボ酸が不足ぎみであれば、いくら炭水化物や糖分を食べても、ピルビン酸からアセチルCoAへの変換やTCA回路によるATPの産出がスムーズにいかないため、必要なエネルギーを生み出すことができず、また使われずに余ってしまったブドウ糖はやがて体脂肪として蓄積されます。食事制限による無理なダイエットをしたために、後で一層の体脂肪がついてしまうことをリバウンド″といいますが、これはダイエット中に身体が少しのカロリーでも大丈夫なように基礎代謝量を下げた状態、いわば省エネ″ モードになっているため、摂取したカロリーがなかなかエネルギーとして代謝、消費されないために起こることです。一方、α−リボ酸が体内に充分にあれば、摂取したカロリー、特に糖分はどんどんエネルギーとして代謝、消費されるため基礎代謝は高いレベルで維持され、特に厳しい食事制限をしなくとも太りにくく、体脂肪もつきにくく、また強力な抗酸化作用によるアンチエイジング効果もあり、元気に生活できるのです。
中年太りの原因はα−リポ酸の現象?
αーリポ酸はもともと我々の身体が自ら合成する物質です。その合成量は微量で、しかも加齢を重ねるにつれ、そのわずかな合成量も減少していきます。「特にたくさん食べている訳じゃないんだけど、最近お腹に余分な肉が付きだしちゃって・・・・」いわゆる”中年太り”ですが、その大きな原因の一つとして、体内のαーリポ酸お現象による基礎代謝の低下も考えられます。基礎代謝が低下して、カロリーが消費されにくくなっているため、αーリポ酸が十分に合成され基礎代謝も高かった若い頃と同じカロリーをとっていれば、当然それらのすべては消費仕切れずに脂肪として蓄積されていくわけです。それならば、αーリポ酸を身体の外から摂取すればよいのですが、1日に100mgのαーリポ酸の摂取をしようとすれば、αーリポ酸が多く含まれているホウレンソウでも3Kg食べなくてはならず、従ってv賢くサプリメントを用いることも必要です。
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